「世界のお金持ちの投資って、どんなお金の増やし方をしてるんだろ?」
そんなふうに思っていた私にとって、本書『世界の富裕層がお金を増やしている方法』は、まさにピッタリの一冊でした。
ただ、初心者の難しい理論が出てきて、私には読み飛ばした部分もあったりもしました…
長期×分散×リバランス=富裕層の基本スタイル
まず、彼らが徹底しているのは「長期目線での分散投資」。
国や業種(セクター)、投資のタイミングまで、しっかりと分けて投資しているのです。
特に印象に残ったのが「ポートフォリオのリバランス」という考え方でした。
時間が経つと投資配分に偏りが出てしまいますが、それを定期的に整えることでリスクを抑え、資産を健全に育てていく。
まさに“投資の健康診断”のようなものですね。
目安になる「20/25ルール」(元の配分から20%上振れまたは25%下落したら調整)も紹介されており、実践しやすく感じました。
「ピラミッド型投資」で、心の安定まで手に入る
富裕層の投資には“構造”があります。
それが「ピラミッド型の資産構成」です。
リスクの小さい資産を土台にして、上にいくほどリターンが大きいけれどリスクもある投資を重ねていく。
こうした設計をすることで、多少の相場変動にもビクともしないメンタルを保てるのだそうです。
私たちが投資において感じやすい“揺れ”は、もしかすると設計図がないままに建物を建てているようなものかもしれませんね。
投資の「共通言語」を話そう
「PER」「PBR」といった投資の共通言語。
これを知らずして投資の世界に飛び込むのは、辞書を持たずに外国に渡航するようなもの。
知らない言葉が多いと怖くなってしまうものですが、逆に言葉の意味がわかると、数字の中にストーリーが見えてきてとてもおもしろく感じました。
「PERが高すぎる=株価が期待で買われすぎているのでは?」など、自分の頭で考えられるようになると、投資が“ギャンブル”ではなく“戦略”に変わっていくんですね。
まとめ:富裕層の投資は「理性の結晶」
本書を読み終えて、私は“富裕層だからうまくいく”のではなく、“うまくいくルールを守っているから富裕層になった”ということに気づかされました。
長期目線、分散、リバランス、情報力、そして冷静な判断。
これらは、身につけられるスキルであり、特別な才能ではない。
「資産形成に、感覚はいらない。必要なのはルールと知識。」
そんな力強いメッセージが、心に刻まれる一冊でした。