睡眠というと、「とにかくたくさん寝ればいい」と考えている方も多いのではないでしょうか?
ですが、ハイパフォーマンスを日々発揮している人たちは、ただ長く眠るだけではなく、「戦略的に」眠っているということをご存知でしょうか。
本記事では、著書『ハイパフォーマーの睡眠技術 Sleep Skill』を読んで学んだ、睡眠の常識を覆すような技術と考え方を、読書感想としてまとめてまいります。
「もっとスッキリ目覚めたい」「仕事や勉強のパフォーマンスを上げたい」そんな方にこそ、ぜひ読んでいただきたい一冊でした。
睡眠は才能ではなく技術だった|「眠り」を操る10のテクニック
本書の中で何度も強調されているのが、睡眠は生まれつきのものではなく、後天的に習得できる“技術”であるということ。
特に印象的だったのが、ハイパフォーマーが実践している睡眠テクニック10選です。
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起床時間を一定にする
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起きてすぐに太陽光を浴びる
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自分の眠くなる時間帯を把握し、そのリズムに合わせて仕事を配置する
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忙しい時期でも70%の力を出し続けるために仮眠を活用する
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起床後6〜7時間後に仮眠をとるのが理想
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仮眠前にはカフェインを摂取することでスッキリ目覚めやすくする
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本睡眠に影響するような「うたた寝」はしない
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寝室では「眠る」こと以外はしない
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就寝前に難しいことを考えない
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眠れそうな時は遠慮せず早く寝る
これらをすべて実践するのは難しいかもしれませんが、どれか1つからでも取り入れてみるだけで、睡眠の質は大きく変わってくると感じました。
睡眠の質を決める3つのホルモン|メラトニン・成長ホルモン・コルチゾール
本書では、睡眠の質を左右する3つのホルモンについても詳しく解説されています。
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成長ホルモン:身体の修復や再生に深く関わる。深い睡眠時に分泌されるため、質の良い睡眠が不可欠。
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メラトニン:睡眠と覚醒のリズムを整えるホルモン。朝の太陽光を浴びることで、その分泌が正常化される。
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コルチゾール:交感神経を刺激するホルモン。起床時に分泌されやすいため、自然な目覚めをサポートしてくれる。
これらのホルモンのリズムを整えるためにも、起床後すぐの太陽光、日中の適切な活動量、寝る前のリラックスが鍵になると感じました。
睡眠の質を高める3要素|光・体温・睡眠圧
『Sleep Skill』の中でも特に納得感が高かったのが、睡眠をコントロールする「3つの要素」です。
① 光(自然光の力を借りる)
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起床後すぐに光を浴びる(カーテンを開ける、雨の日でも明るさを意識)
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夜は白熱電灯など暖色系の光で落ち着かせる
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コンビニやスマホなど強い光源を避ける
② 体温(深部体温のコントロール)
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深部体温は下がる時に眠くなる
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入浴・温かい飲み物・軽いストレッチで体温を一時的に上げてから自然に下げていく
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寝る2〜3時間前までに夕食を済ませておくこともポイント
③ 睡眠圧(眠気の質を自分で高める)
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起床から6〜7時間後に仮眠をとる
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仮眠時間は15〜30分以内がベスト
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仮眠前にコーヒーを飲むと目覚めやすくなる
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帰宅直後や電車内でのうたた寝はNG(本睡眠の質が下がるため)
この3要素を自分でうまくコントロールできるようになれば、睡眠に振り回されるのではなく、“パフォーマンスを生む武器”としての睡眠を手に入れることができるのだと強く感じました。
まとめ|眠りが変われば、人生が変わる
『ハイパフォーマーの睡眠技術 Sleep Skill』を読み終えた今、最も印象に残っているのは、「睡眠=消費される時間ではなく、生産性を高めるための戦略」という視点でした。
眠りは、ただの休息ではありません。
正しく眠ることで、脳も身体もリセットされ、次の日の生産性が飛躍的に向上します。
もし今、「毎朝スッキリしない」「日中の集中力が続かない」「夜になっても眠くならない」といったお悩みを抱えている方がいらっしゃいましたら、ぜひこの本を読んでみてください。
睡眠に対する考え方が180度変わる、とても価値のある一冊です。